東京メトロ「後楽園」駅から徒歩5分! 整形外科(一般外来、スポーツ外来、理科診療)、東京都文京区小石川の「こやまクリニック」です。

ジュニア世代のアスリート、その指導者の方達、保護者の方達へ

スポーツと小児
小児の身体の特徴
タイトネス
女の子の身体の特徴

スポーツと小児

現在の小児には、「運動をしないことによる弊害」と、「運動をやりすぎることによる弊害」との、
両極端の問題があります。
「体格」は向上したものの、「敏捷性」や「柔軟性」などの低下が著しいのだそうです。
運動をしない小児の間では、肥満児や、生活習慣病予備軍の子供たちが増えてきていると聞いています。
運動やスポーツをやりすぎることによる弊害としては、「スポーツ外傷」や「スポーツ障害」の増加があげられます。「燃え尽き症候群」や「摂食障害」といった、精神、心理にかかわる問題もあります。
そういったことも、少しずつ書いていきたいと思っています。

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小児の身体の特徴

小児の身体には、次のような特徴があります。  
まず「発達途上にある」ということで、骨の両端の「骨端軟骨」など、成人にはない弱点が存在します。関節軟骨と骨との結合も弱く、過剰な関節への負担により、
成人に比べて容易に軟骨が傷ついてしまいます。

「部位による成長の速度に違い」があります。たとえば骨の成長は比較的早く、その周囲の筋肉や腱の成長は遅れ気味であるため、相対的に筋肉や腱がつっぱってしまい、身体の柔軟性がおちる時期があります。身体が硬いまま、激しく身体をひねるような動作を続けると、腰椎に過剰な負担がかかり、腰椎分離症などのスポーツ障害を起こしやすくなります。  
「個人による成長の速度に違い」があります。小学校の高学年のころなど、ときにうっすらとひげの生えたような大人びた少年がいる一方で、どう見ても小学校低学年にしか見えないような少年がいたりします。  
チームとして争うような競技をする場合、勝とうと思えば、どうしてもそういった「早熟な子供」に頼ってしまう傾向にあります。早熟な子供にスポーツ障害が起こる可能性が高くなります。  
反対に、同じ学年だというだけで、横並びの課題を全員に与えてしまうと、成長の遅い子供には過剰な負担となってしまうこともあるでしょう。
個人差を考え、その子供の、その時期に、最適な課題とは何なのかを、指導者の方達、保護者の方達には考えていただきたいものです。

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タイトネス

男子なら12歳から14歳頃、女子なら10歳から13歳頃でしょうか、身長が急に伸びる時期があります。
身長が伸びるときには、骨が伸びる速さに周囲の筋肉や神経の伸びる速さが追いつかないことがあります。
そのため、相対的に筋肉が突っ張ってしまい、この時期には柔軟性が低下してしまいます。  
投球動作のときなど、体幹や股関節が硬いと、十分に足を引き上げることができず、腰の入った動作ができなくなります。となると、上半身を無理に使って投げることになり、肩や肘を傷めてしまいます。  
大腿四頭筋が突っ張っていると、その緊張のために筋肉の付着部にかかる負担が大きくなります。
これによって炎症を起こしたのが、膝のお皿の下が痛くなる、オスグッド・シュラッター氏病というものです。  
この時期のスポーツ障害の多くに、身体の硬さ(タイトネス)が影響しています。
体幹、特に背部、大腿後面(ハムストリング)や大腿前面(大腿四頭筋)を中心に、しっかりとストレッチングをするように指導してあげてください。  

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女の子の身体の特徴

女の子は男の子に比べて、身体の柔軟性がすぐれています。
ところが、柔軟性がありすぎるために、肩や膝などに障害を起こします。
身体が硬すぎるために、さまざまな病態が起こりますが、反対に柔らかすぎるのも問題があります。  
よく講習会などでこの話をすると、「『身体が固いとケガをしやすい』と言われますが、柔らかいのにどうしてケガをするんですか」と女子選手やその指導者から質問を受けることがあります。
「『身体が柔らかい』と指導者にほめられた」などという選手には、不思議に思われることでしょう。  
しかしながらこの場合、関節の「柔らかさ」と言うよりも、関節の「緩さ」と言い代えたほうがいいのかも知れません。この緩さゆえに、いろいろな障害を起こします。  
肩の関節が緩いと、ボールを投げるような競技、フェンシングなど重い器具を用いるような競技の女子選手では、肩の関節包などに、それを引き伸ばそうとするストレスが繰り返して加わります。
さらに関節包や靭帯が緩み、また軟骨への負担も大きくなります。  
膝の関節が緩いと、骨と骨との間にある半月板や、関節軟骨などの組織に、過剰な負荷を受け、損傷を起こしやすくなります。

特に柔道など、自分の体重に加えて相手の体重を支えなければならない競技では、注意を要します。  
関節に痛みがある女児のアスリートの場合、そういった関節のゆるさも考慮に入れて、チェックする必要があります。整形外科でご相談ください。  
参考文献「子どものスポーツ障害」山海堂 (2006年4月)

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